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皆さん、引き出しの奥に「いつか使うかも」と思ったまま眠っている機材、ありませんか?
筆者の場合、それがKORGのMIDI コントローラー「nanoKONTROL2」でした。
以前はLightroomの現像やDAWソフトに使っていましたが、代替デバイスが増えてきたことで、最近めっきり出番が減ってきていました。
そんなとき、OpenAI から「Codex Micro」という AI エージェント操縦用のデバイスが発表されたのをどこかの記事で目にしました。
ガジェオタな筆者には、光るキーでAIの状態が分かり、ダイヤルで思考の深さを変えられるこのデバイスになんともロマンを抱いてしまいました。(個人の感想です!)
……ん?光るボタンにダイヤル、それにフェーダーまで。引き出しのアレなら「もしかして、作れるのでは……?」
というわけで今回は、眠っていたnanoKONTROL2でClaude Codeコンソールを作ったお話です。フェーダーを上げるとAIが深く考え、Recボタンを押すと声で話しかけられる。完全にロマン枠ですw
引き出しの中にあったnanoKONTROL2

nanoKONTROL2 は、本来はDAW(音楽制作ソフト)のミキサーを操作するためのMIDIコントローラーです。フェーダーとノブ、そしてLED付きのボタンが8チャンネル分並んでいます。
改めて眺めると、今回やりたいコトに必要な要素がほぼ揃っていました。
- 状態を知らせるLED付きボタン → 30個
- 思考の深さを調整するダイヤル → フェーダーとノブが8本ずつ
- 承認・拒否のキー → Play / Stopなどのトランスポートボタン
- 音声入力のキー → Recボタン(名前からしてぴったり!)
買い足したものはゼロ。眠っていた機材が、まさかの第二の人生です。
その名も「Octo-FADER(オクトフェーダー)」
作ったのは、nanoKONTROL2とClaude Code をつなぐWinアプリ、その名も「Octo-FADER(オクトフェーダー)」です!
8 本のフェーダーにちなんで名付けました。(安易ですね)
勝手にCodex Microと比べてみた
| 項目 | Codex Micro | Octo-FADER |
|---|---|---|
| 対応する AI | OpenAI Codex | Claude Code(今のところ) |
| 状態表示 | 6キーをRGBで色分け | 8チャンネル分のLED |
| 承認 / 拒否 | 専用キー | Rボタン / Mボタン |
| 音声入力 | プッシュトゥトーク | Recボタン |
| 思考の深さ | ダイヤル | フェーダー(モデルはノブ) |
| ワークフロー起動 | ジョイスティック | なし(伸びしろですね!) |
| お値段 | $230(執筆時点) | 手持ちの機材で0円 |
公式に組み込まれている Codex Microに対して、こちらは後付けの自作です。それでも、やりたいことの骨格はかなり近いところまで来ました。
ロマンポイント①:フェーダー&ノブで、AIを操縦!!
フェーダーを上に滑らせると、Claude Code の effort(どれだけ深く考えるか)が段階的に上がります。また、ノブを回すとモデル自体を切り替えることも可能です。
難しい設計の相談をする前に、フェーダーをグッと押し上げる。この「今から本気出してもらうぞ」感がたまりません。ミキサー卓の前に座っているような気分で、AI の頭脳のボリュームを上げているイメージです。
ロマンポイント②:光って知らせる、押して飛ぶ
複数のタブで動かしていると、「あれ、どれだっけ?」ってなることがありますが、そんなときも瞬時に切り替えて目的のタブへ即移動!
そして、モード切替も一瞬!
また、少し気を利かせたポイントで、S/M/Rのボタンにも機能が割り振られています。
実際に動かすと、「これ実行していいですか?」と承認ボタンで待って止まっていたり、いまどんな状況かなとつい無駄にタブ切り替えてしまう、なんてこともあるかもしれません。そんなときも、承認待ちタブのボタンが光ってお知らせしてくれたり、バックグラウンドの進行状況を視覚的にサポートしてくれます。まさしく、机の上の小さな管制塔(言い過ぎ?)です。
LEDパターン
S(点灯):いま選んでいるタブ
M(点灯):実行中
R(点灯):承認待ち
R(点滅):完了
ボタンの動作
S:そのタブへジャンプ
M:そのタブへ移動して中断
R:そのタブへ移動(承認待ちなら2回目で承認)
Cycle:権限モードの切り替え
ロマンポイント③:AIに話しかける
個人的に一番推したいのがここです!Claude Code には音声入力の機能(/voice tap)があり、Recボタンがその「話す」スイッチになります。
- Recを押す → 録音開始(RecのLEDが点灯)
- 話しかける → 画面にテキストが随時反映
- もう一度 Rec → 送信
キーボードに手を伸ばさずに、声で指示を出せます。コーヒーを片手に「さっきのバグ、原因を調べておいて」と言ってRecを押す。ちょっとしたSF映画の司令官気分です。
※音声入力には、Claude Code側の設定とClaude.aiアカウントでの認証が必要です。
ロマンポイント④:実機とコンソール画面が連動

ブラウザでコンソール画面を開くと、画面の中の nanoKONTROL2 が実機に合わせて動きます。フェーダーを動かせば画面のフェーダーも動き、LEDも同じように光ります。テーマの切り替えも可能で現状は4種類ほどありますが、完全に作り手の趣味枠ですw
また、キャプチャには載せていないですが、この画面の下部には各種設定と保存、ログ等が見れるようになっていたりします。
遊び心はあっても、安全第一
Octo-FADERは、キーボードの代わりにキーを打つソフトです。便利な反面、「メールの画面に間違ってEnterが飛ぶ」「中身を見ないままAIにOKを出す」といった事故も起こり得ます。そこで、作る前に安全のためのルールを幾つか決めました。代表的なものはこの3つです。
- ターミナル以外にはキーを送らない
キーを送る直前に、いま手前にあるアプリを確認します。Windows Terminal か Warp でなければ、何もしません。ブラウザやチャットに誤って入力される心配がありません。 - 見ないまま承認しない
Rボタンの1回目はタブを移動するだけです。承認待ちのタブに移って0.7秒以上たってから、2回目で初めて承認になります。確認画面が目に入る時間を、あえて作っています。 - ログに中身を残さない
記録するのは「どのボタンで何を送ったか」だけで、プロンプトの本文は残しません。仕事の内容やパスワードが、ログ経由で漏れる心配はありません。
ロマンは大事ですが、AI に勝手に「OK」を出してしまうのは笑えないので、ここは真面目に作りました。
まとめ
いかがだったでしょうか?ちょっとした思い付きから引き出しの奥のnanoKONTROL2がAIの操縦席に生まれ変わりました。
フェーダーを上げて、Recを押して、話しかける。効率だけで言えばキーボードで十分かもしれません。
しかし実際に使ってみると、手軽にターミナルへ話しかけられたり、LEDで状態が一目で分かったりと、想像以上に楽しくて新鮮です。手で触れて、光って、声で動く。この「AI を操縦している感じ」は、ぜひ一度味わってほしいです!
皆さんの引き出しにも、第二の人生を待っている機材が眠っているかもしれません。それでは、また!


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